FXでクロスレートを作る方法をご紹介

【注目の為替相場のテーマ】中国端午節・・・中国関連の話題一巡で材料難か?サッカー・ワールドカップ開幕・・・欧州市場は特に動意薄?流動性低下に注意。人民元切り上げ観測・・・25日のカナダG20に向けて動きあるか?米国株の動向・・・ダウが10300ドル突破すればさらなるリスク選好局面へ

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クロス円の成り立ちについて

「クロス円」について質問を受けましたので、あらためて取り上げたいと思います。既にご存じのとおり、為替市場では米ドルが基軸通貨ですから、世界中どの通貨にとっても「対米ドル」のレートが基準レート(基準相場)となります。私たちの日本円も対ドルのレートである「ドル円」が基本です。TVのニュースなどで当たり前のように「本日の円相場は…」というときはドル円のレートを指して「円高」や「円安」と表現していますよね。

 

いやいや、最近は「ユーロ円」がニュースの主役では??と思われる方もいらっしゃるでしょう。でも実はユーロ円は日本人にとってはもちろん大きい存在ですが、世界の市場の中ではわずか数%の取引量という存在です。もちろんユーロが世界3大通貨の一角の大変注目に値する通貨であることには変わりなく、それは基準レートである「ユーロドル」を指します。

 

「ユーロ円」も、ドル円とユーロドルという二つの基準レートから合成され、対米ドル以外の通貨ペアである「クロスレート」、中でも対円の組み合わせなので「クロス円」と呼ばれる通貨ペアの代表なのです。ここで、プロの世界を少しご案内しましょう。

 

FX取引で提示される為替レートは、取引業者を通じて世界のインターバンクとつながっています。インターバンクでは最低取引単位が1本=100万ドルです。そうした巨額の金額の取引が瞬時で行われているため、常に大きなリスクと背中合わせにあり、戦略的に自己ポジションを持つ以外は、市場参加者は基本的にはポジションをスクエア(ロングでもショートでもないニュートラルな状態に)します。

 

例えばお客様が10万ドル分買えば、自身のポジションが10万ドル分ショートすることになるので、その分他から10万ドル買うことでポジションをきれい(スクエア)にします。これを「カバー取引」といいます。取引量の多い、流動性の高い通貨ペアであれば市場におけるちょっとした動きはすぐ吸収されるものですが、流動性が少ない通貨になると、相場が極端に激しく動くことも珍しくありません。

 

そのため、「クロスレート」で提示されているものも、その裏側では基準レートにバラしてカバーする方が効率の良いことも多いのです。もちろんユーロ円は十分に規模をもった市場を形成していますし、豪ドル円でも、インターバンクでそのままクロス円でカバーできるということです。

 

さて、クロス円の合成レートの作り方は以下のようになります。

 

●対「他国通貨建て為替」・・・たとえばユーロや英国ポンド、豪ドルなどのように1自国通貨がいくらの外貨なのかで表す通貨。ドル円と掛け合わせ  て合成するため「掛け算通貨」とも言われます。

 

 例)ユーロ円=ドル円×ユーロドル

   ドル円=92円 ユーロドル=1.21のとき

   ユーロ円=92円×1.21=111.32円

 

●対「自国通貨建て為替」・・・たとえばスイスフランやカナダドルなどのように1外国通貨に対して自国通貨がどれだけの価値があるかを

 表す通貨。ドル円を割ることで求めるため「割り算通貨」と言われます。

 

 例)スイス円=ドル円÷ドルスイス

   ドル円=92円 ドルスイス=1.15のとき

   スイス円=92円÷1.15=80円

 

たとえば、個人のFX取引でも豪ドル円をショートにしたいというとき、素直な取引であれば豪ドル円の売りですが、豪ドル・ドルの売り(豪ドルのショート、米ドルのロング)と同額の米ドル分のドル円の売り(米ドルのショート)でも同じポジションを作れます。バラバラにすることで、どちらの基準レートの動きの影響でクロス円が動いているのかもよく見えてきますし、より世界の為替市場が身近になるかもしれませんよ。

通貨別の最新為替相場予想

◆ 米ドル ◆

 

引き続き90-93円でのレンジ取引が続きそうだ。株価反発や米国債利回りの上昇にサポートされる一方、中国の金融引き締めや人民元切り上げの話題に関心が集まっており、上値を積極的に買い上がることも困難。また16日までは中国が端午節で休場。サッカー・ワールドカップが開幕したこともあり、市場全体の動意が乏しくなる可能性もある。91円台を中心とした逆張り戦略が有効となることが考えられる。

 

◆ ユーロ ◆

 

欧州PIIGSや東欧の信用不安が一服となり、株式市場も落ち着きを取り戻してきたことから、目先は売られ過ぎの解消で堅調な動きとなりそうだ。しかし根本的な債務問題が解消したわけではなく、どこから次の問題が噴き出すかわからない不安感は残る。上昇もテクニカルなショートカバーにとどまると見るのが無難だろう。

 

◆ ポンド ◆

 

ユーロ安一服を好感し、対ドル・対円では底堅い動きとなる一方、ユーロ圏から英国への資金シフトが一段落し、対ユーロでの上昇は一巡か。キャメロン英首相は英石油大手BPの支援を表明しており、一部では中国石油最大手・ペトロチャイナによる買収観測も浮上している。思惑的なポンド買いにつながる可能性があり注意。

 

◆ 豪ドル ◆

 

株価安定、コモディティ市場回復を受けて強含みの展開。中国の景気堅調も豪州経済にとってプラス要因であり、豪雇用統計が上振れするなど国内経済も好調であることから、追加利上げの観測も浮上しそうだ。テクニカルにも、0.80台でのWボトムが完成し、上昇が加速する可能性がある。

 

◆ NZドル ◆

 

先週はRBNZが政策金利を2.50%から2.75%へ引き上げ、「政策金利は依然刺激的。徐々に刺激策を解除していくことは適切」との声明を発表。RBNZは2011年のインフレ見通しを2.3%から4.8%へ大幅に上方修正しており、利上げペースは市場の予想より速くなる可能性がある。株価安定・ボラティリティ低下を背景に、「利上げサイクル入り通貨」を物色する動きが強まりそうだ。

 

◆ カナダドル ◆

 

中国の景気指標が軒並み堅調となり、米国も景気二番底懸念が後退していることから、景気敏感通貨を物色する動きが強まりそうだ。先週は原油相場が一時76ドル台へ回復し、金相場は1250ドル台と最高値を更新。リスク選好が持ち直していることもあり、資源国通貨の人気も高まる可能性が高い。

 

◆ 南アランド ◆

 

ワールドカップ開幕で現地はお祭り騒ぎとなっており、11円台後半〜12円台で底堅く推移か。ダウが1万ドルを回復し、原油などコモディティ市場も下げ止まったことから、ハイリスク通貨・資源国通貨は割安圏では買いが入りやすい。チャートの上でも4月以降三角持ち合いを形成しており、12円付近は落ち着きどころとなりそうだ。

 

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